□ヨーロッパの装飾美術にちりばめられた文様とシンボルを集大成。古代から順に4章に分け、アカンサスやパルメット、鷲、ユニコーン、十字架……といった代表的なモティーフを1?2頁単位で、類をみない豊富な事例を挙げて解説した。起源や由来、デザインの変遷などがわかり、ヨーロッパ5000年の豊饒な美の世界をガイド付きで旅したような贅沢気分が味わえる。
□紋章や彩飾写本などテーマ別の考察を加えたものも多数。特集「ヨーロッパとオリエントを行き交った文様」???には、ユーロ＝アジア圏の装飾・デザイン交流史を研究する編著者らしい知見が盛り込まれ、知的な刺激にみちている。

イントロダクション
　文様と象徴の世界──ヨーロッパの装飾美術五千年を旅する

本書の特徴と楽しみ方

●第１章　古代
シュロ／ロゼット／グリフィン／パピルス／蛇／ロータス／スフィンクス／パルメット／アカンサス／イルカ／スヴァスティカ／ストリギリス／メアンダー／エッグ・アンド・ダーツ／メドゥーサ／カリアティド／フェストゥーン／マツカサ／ホタテガイ／ひねり紐／プットー／コルヌコピア

●第２章　中世
組紐／渦巻／ドラゴン／ブドウ／魚／羊／豚　猪／牛／ライオン／鳩／鷲／聖樹／モノグラム／十字架／天球　宝珠／連珠文／セイレーン／グリーンマン／ユリ／フォイル／ユニコーン／ヴェール　アーミン

●第３章　近代　1
ザクロ／ミッレフィオリ　ミルフルール／菱形／グロテスク／仮面／カルトゥーシュ／ロカイユ／ウィロー・パターン／トロフィー

●第４章　近代　2
月桂樹／メダイヨン／聖眼／孔雀／ポルカ・ドット

装飾の光は東方より──ハンガリーのジョルナイ工房に見るアール・ヌーヴォーの輝き

【ヨーロッパとオリエントを行き交った文様 】
1　動物文様
2　シア装飾の「東方」
3　ヒスパノ・モレスク
4　アラベスク
5　シェヴロン玉
6　シノワズリー
7　ペイズリー
8　ジャポニスム

【トピック 】
幾何学文様
柱頭装飾
彩飾写本
紋章
ステンドグラス
縞（ミ・パルティ／バール）
庭園装飾
皮革装丁
レース
イギリス・アイルランドのカットグラス
マーブル・ペーパー
タータン
ウィリアム・モリスとテキスタイル
アール・デコ