すぐわかる楽しい江戸の浮世絵

江戸の人はどう使ったか

辻 惟雄 監修/浅野 秀剛 監修・著/田辺昌子 , 湯浅 淑子 著

価格
1,980円(税込)
刊行
2008年09月
ISBN
9784808708566
Cコード
0071
判型
A5
ページ数
160

内容

●浮世絵は、「実用品」だった!
1000人をはるかに超える浮世絵師がいたといわれる江戸時代。彼らの仕事は、役者絵や風景画だけでなく、本の挿絵や絵入りのカレンダー(絵暦)、動植物 図鑑、おもちゃ絵、菓子袋など実に多岐にわたっていました。テレビや新聞に匹敵するメディアとして、また暮らしに欠かせない実用品として大活躍した江戸の 浮世絵を3人のナビゲーターが、現代と江戸を行き来しながら案内します。
●斬新な切り口で【用途別】にテーマを設定。
ジャンル別や絵師別ではなく、実際にどんなふうに使われていたか用途別に解説した、従来にない、まったく新しいタイプの浮世絵入門書です。「大江戸美女競べ」「歌舞伎役者の船上パーティー」「あわれご亭主、熱湯地獄」など楽しい話題が満載。
●人気の浮世絵師の見どころがわかる!
巻末特別付録「名作アルバム館」で江戸を代表する絵師7人を作品とともに紹介。本文でとりあげた数々の浮世絵も、作者を知ってから見るとまた特別の味わいが……。
※1999年発行の『こんなに楽しい江戸の浮世絵』の増補・改題版です。

目次

暮らしを楽しむ
【グラビアの美男美女たち】
浮世絵美人、あなたはどのタイプがお好き◎美人画
江戸一番のエンターテイメントは、やっぱり歌舞伎◎役者絵 
スターのプライベート、ちょっとだけのぞいてみたい◎役者絵・美人画で見る舞台裏
あの世でも仲良く、歌舞伎で共演◎死絵
お江戸で格闘技観戦といえば◎相撲絵
江戸で人気の美女は、お色気ショット厳禁◎あぶな絵
したたかに、かつ大らかに楽しむ禁断の絵本◎春画
【架空のキャラクター】
たたかう勇者、江戸で人気はマッチョ系◎武者絵
闇にひそむは、もののけか人斬りか◎化物絵・血みどろ絵
浮世絵+ドキドキストーリー=江戸のマンガ◎草双紙
江戸の漫画と今のマンガ、全く違うもの◎漫画
かわいい+楽しいけれど、そのウラに……◎キャラクター浮世絵
【あそび絵】
浮世絵で遊べるって、本当’おもちゃ絵
神秘のちからが、浮世絵に’有卦絵
日用グッズも、浮世絵と関係が’千代紙・貼箱絵・便せん
情報を得る
【最新・流行】
最新グッズ情報は、浮世絵から発信◎浮世絵で見る最新グッズ
おいらんは、江戸のスーパーモデル◎美人画ファッション編
美人になるノウハウも、浮世絵がお手本◎美人画etc.ヘアメイク編
【人気スポット】
江戸時代の旅は、海外旅行よりたいへん◎風景画
江戸のレジャーはウォーターフロントで◎江戸名所図
お江戸のデートに、こだわりのマナー◎吉原遊楽図
浮世絵に描かれるのは、人気ショップのあかし◎描かれた有名店
【世相・ニュース】
化粧品のポスターが、売り物に◎浮世絵+広告
お江戸で歌舞伎やイベントを楽しむなら◎PR芝居絵・番付
歌舞伎=TVニュース、浮世絵=新聞◎浮世絵のニュース性
大新聞が、スキャンダルをあと押し◎新聞錦絵
社会批判は、幕府の目をごまかして◎風刺画
【知識】
浮世絵が、病魔を退治する◎はしか絵・疱瘡絵
浮世絵で学ぶ、女の心得◎往来物・教訓物
江戸の生きもの図鑑は、お金持ちが楽しむもの◎浮世絵と博物学
コラム
【教えて! SHUGO先生の浮世絵講座】
写楽はお江戸の嫌われ者 人気者
この夏は、どの絵で涼む◎団扇絵・扇絵
生き続ける三百年の伝統◎鳥居派 26
幻のゴージャス浮世絵&江戸のカレンダー◎摺物・絵暦
彫り・摺りの技術を今に伝える’アダチ版画研究所
まだまだ広がる☆江戸のおもちゃ絵ワールド
創業百四十年!江戸情緒香る版元◎いせ辰
飛び出せ江戸の3D◎浮絵
知識と教養で、優雅にあそぶ◎見立絵
今むかし・気になる浮世絵のお値段
浮世絵って、アートじゃないの!
現代作品に息づく浮世絵テイスト
番外編◎用語解説
巻末特別付録
江戸文化を支えた人気の浮世絵師たち【名作アルバム館】

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著者プロフィール

辻 惟雄 監修

浅野 秀剛 監修・著

田辺昌子 著

東京都生まれ。学習院大学人文科学研究科博士前期課程修了。永青文庫学芸員を経て千葉市美術館の開設に準備室段階から関わり、現在副館長。鈴木春信を中心に浮世絵の研究に携わる。2008年『鳥居清長』展図録で第一回國華賞展覧会図録賞(共同受賞)、2018年第三十四回國華賞受賞。主な著書に『浮世絵の歴史』(共著、美術出版社、1998年)、『葛飾北斎 百人一首姥がゑとき』(二玄社、2011年)、『徹底図解 浮世絵』(新星出版社、2011年)、『すぐわかる楽しい江戸の浮世絵(『こんなに楽しい江戸の浮世絵』1999年版改訂)』(共著、2008年)『鈴木春信』(2017年)『もっと知りたい浮世絵』(2019年、いずれも東京美術)など。