もっと知りたい田中一村
- 価格
- 1,980円(税込)
- 刊行
- 2010年05月
- ISBN
- 9784808708764
- Cコード
- 0071
- 判型
- B5
- ページ数
- 96
内容
世俗の栄達を望まず、ひたすら新しい表現を求めた画家・田中一村。人生の終盤、全てを捨て奄美へと移住し、その自然をモチーフに、独自の花鳥画を描いた。年代順にその生涯や変遷をたどりながら、作品の魅力と本質に迫る。
目次
はじめに 「南の琳派」-微光のなかの煌めき
奄美大島-一村の足跡
一村-深化する独創
序章 神童、米邨 0-14歳
column 父、稲村と加納鉄哉
第1章 若き南画家 15-22歳
column 同期の画家たち-「花の六年組」
column 影響を受けた画人たち
第2章 新しい画風への模索 23-38歳
column 生涯の恩人、川村家
特集 戦時下に描き続けた観音像
第3章 一村、誕生 39-49歳
column 団体展への挑戦
特集 天井画を描く
column 鳥好き一村
特集 スケッチの旅-南を目指して
column 一村色紙の魅力
第4章 奄美へ 旅立ちと新たなる始まり 50-56歳
column 全てを捨てて
特集 旅人としての奄美
column 突然の帰郷と結婚話
column グレーの世界
特集 一村作品を守った人々
column 一村を支え続けた姉、喜美子
第5章 「南の琳派」の誕生 57-63歳
column かけがえのない人々との別れ
column 「画業十年計画-染色工として働きながら
一村の自然図鑑1
column 絹に描く技量
column 田中一村の人となり
一村の自然図鑑2
一村の自然図鑑3
終章 最後の日々 64-69歳
あとがきに代えて 伝説の始まり
田中一村の作品を所蔵する美術館・付記
本書掲載の作品索引
著者プロフィール
日本画家大矢黄鶴の次男として東京に生まれる。1962年早稲田大学第一文学部美術学専修卒業、NHK出版入社。多くの美術図書編集に携わる。奈良県立万葉文化館、鹿児島県奄美パーク田中一村記念美術館、津和野町立安野光雅美術館設立に協力。現在、美術評論家連盟会員、津和野町立安野光雅美術館館長。著書に『画家たちの夏』(講談社)、『田中一村作品集 増補改訂版』(NHK出版)、『評伝 田中一村』(生活の友社)、『もっと知りたい田中一村』(東京美術)、『安野光雅が描いた 御所の花展』(図録監修、NHK出版)などがある。