もっと知りたい書聖王羲之の世界

島谷 弘幸 監修・執筆/富田 順 , 鍋島 稲子 , 恵美 千鶴子 執筆

価格
1,980円(税込)
刊行
2012年12月
ISBN
9784808709655
Cコード
0076
判型
B5
ページ数
80

内容

□書を芸術の域に高め、1600年以上書聖として崇められてきた王羲之の実像とアルカイックな書の魅力を3章構成〈王羲之の生涯/王羲之の書を味わう/王羲之以降〉で解き明かし、王羲之信仰の全貌に迫った意欲的な入門書である。
□豊富な逸話と夥しい書簡から浮かぶ人間像、生きた時代といった一般的関心事と名品の鑑賞だけでなく、羲之書を軸に、王羲之神話の形成と崩壊を含む中国書史の流れや日本への影響など東アジアの書道史までも一望できる内容。
□最高傑作として名高い「蘭亭序」は、信奉者たちのエピソードや、魅力の分析、工芸品の意匠としての展開などさまざまな角度から紹介。

目次

はじめに──肉筆が存在しない「書聖」
序章
 Who is Wang Xizhi? 王羲之とは
 〈王羲之が生きた時代〉
 王羲之の書とは
 王羲之を伝える資料
 【複製の技法】

第1章──王羲之の生涯
王羲之小伝
〈書簡から見る王羲之〉
〈逸話が語る王羲之像〉
書人・王羲之の誕生
【書に対する思い】

第2章──王羲之の書
 ・至宝「蘭亭序」を知る
   傑作「蘭亭序」の誕生
   数えきれない「蘭亭序」
   ここが凄い!「蘭亭序」
  〈「蘭亭序」コレクター列伝〉
  〈蘭亭ワールドの展開〉
 ・王羲之の名筆
   姨母帖
   孔侍中帖
   喪乱帖
   初月帖
  〈『万歳通天進帖』の伝来〉
   十七帖
   小楷・集字・集帖
   王献之の名筆
  【乾隆帝を魅了した「三希」】

第3章──王羲之以降
王羲之神話の形成
王羲之書法の展開
王羲之神話の崩壊
書聖が日本にやってきた
王羲之を学んだ日本人
〈現代に続く蘭亭人気〉

おわりに──理想の書の基盤としての王羲之
書を味わうとはどういうことか

[コラム]
 こんな形で残る王羲之の書
 張芝・鍾?の人となり
 蘭亭八柱とは
 わが国に伝わる三つの貴重な摸本
 以外に身近な「集字」
 朝鮮半島における羲之書
 「羲之」と書いて「てし」と読む

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著者プロフィール

島谷 弘幸 監修・執筆

富田 順 執筆

鍋島 稲子 執筆