新刊

もっと知りたいユトリロ

SOMPO美術館 監修/小林晶子 , 岡坂桜子 , 桑名真吾 著

価格
2,420円(税込)
刊行
2025年09月
ISBN
9784808713317
Cコード
判型
B5
ページ数
80

内容

アルコール依存の治療のために絵筆をとり、波乱の多い人生を送りながら、パリ・モンマルトルの街を描き続けたユトリロ。ノスタルジックな都市の景色は今も人を惹き付けてやまない。家族や友人、心の拠り所であった宗教観などをとらえながら、その魅力の所以に迫る。

目次

目次

はじめに

■第1章 1883─1909 0─26歳「モーリス・ユトリロ」の誕生
「モーリス・ヴァラドン」から「モーリス・ユトリロ」へ/「画家」ユトリロの誕生/「モンマニーの時代」
・特集1「母 シュザンヌ・ヴァラドン」

■第2章 1910─1919 27─36歳 「白の時代」──描き、飲む
画商と契約、美術界へ/「白の時代」の確立/ブルターニュ、コルシカへの旅/名声の高まりの陰で

・特集2「ユトリロの技法」
・特集3「ユトリロが描いたパリの名所」
◎傑作CLOSE UP《コタン小路》
◎傑作CLOSE UP《 可愛い聖体拝受者 トルシー=アン=ヴァロワの教会(エヌ県)》

■第3章 1920─1929 37─46歳「色彩の時代」──記憶の風景
サン=ベルナール──囚われの日々/確固たる地位へ

・特集4「義父 アンドレ・ユッテル」
・特集5「ユトリロの肖像画・静物画」
 
■第4章1930─1955 47─71歳 結婚、母の死、そして晩年
ユトリロの結婚/シュザンヌ・ヴァラドンの死/晩年の制作
・特集6 ユトリロと宗教

コラム
ユトリロを支えた人たち① モンマルトルの問題児に手を差し伸べた隣人たち
ユトリロ周辺の人々・関係図
ユトリロを支えた人たち② 有名画商、批評家たちとの交流、友人モディリアーニ
ユトリロを支えた人たち③ ユトリロを語り継いだ人々
ユトリロという神話
ユトリロに影響を受けた日本人画家
ユトリロに会える日本の美術館

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著者プロフィール

SOMPO美術館 監修

1976年7月に「東郷青児美術館」として、洋画家・東郷青児が所蔵していた自作および他作家の作品をコレクションの母体として開館。ゴッホ《ひまわり》が1987年にコレクションに加わり、常設展示するほか、国内外の作品の企画展の開催や新進作家の支援事業を実施。2020年4月に館名を「SOMPO美術館」に改める。

小林晶子 著

1967年、東京都生まれ。国際基督教大学教養学部人文科学科卒業、成城大学大学院文学研究科博士前期課程(美学・美術史専攻)修了。1997年より現・SOMPO美術館学芸員、現在、上席学芸員。専門はフランス近代美術史。「ゴッホと花」展(2003年)、「カリエール」展(2016年)、「おいしいボタニカル・アート」展(2022年)、「ゴッホと静物画」展(2023
年)等を担当。監修・著書に、『ゴッホへの招待』(監修、朝日新聞出版)、『解説 フィンセント・ファン・ゴッホ ひまわり』(求龍堂)。

岡坂桜子 著

1986年、千葉県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程および博士後期課程修了。パリ・ナンテール大学美術史学科Master 2課程修了。博士(美術)。2019年よりSOMPO美術館学芸員。専門は印象派絵画および近代タピスリーを中心とするフランス近代美術。「シダネルとマルタン」展(2022年)、「ブルターニュの光と風」展(2023年)、「カナレットとヴェネツィアの輝き」展(2024年)等を担当。

桑名真吾 著

1988年、福島県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了、および博士後期課程満期退学。パリ第一大学大学院美術史・考古学研究科Master 2課程修了。神奈川県立近代美術館ほか勤務を経て、2023年よりSOMPO美術館学芸員。専門はドキュメンタリー写真史。「モーリス・ユトリロ展」(2025 年)等を担当。明治学院大学非常勤講師。